東洋医学では、太陽や月の動き、季節に合わせて生活するのが最善の健康法と考えられています。季節に合った養生で、心と身体を整えましょう。
二十四節気では、10月23日頃から11月6日頃までを「霜降 (そうこう)」といいます。文字通り「霜が降る」、秋最終の季です。霜とは、0℃以下に冷えた物体の表面に付く氷の結晶のこと。露が霜に変わり、寒さが本格的になっていく様子が見うけられます。
東洋の医学書には「霜降から“寒邪“に注意せよ」ともあります。寒露の養生ではジワッと汗をかくことが良しとしましたが、ここからは本格的に活動量、食事量を落としてください。腹八分目心掛けて、常に満腹で満たされることのないようにしていきましょう。
10月20日から秋の土用に入っています。土用とは、秋に働き詰めだった「肺」を修復するために脾胃 (胃腸) の働きを高め、エネルギー (気血津液) を肺へ供給する時期になります。脾胃の働きが高まり、食欲が出てくることがありますが、食べ過ぎ・飲み過ぎで脾胃に負担をかけないようにしましょう。肺の修復が遅れれば、「咳」「浮腫み」といった症状が出やすくなる可能性があります。